導入までの流れ
ZEH導入は最初の設計段階が最重要
ZEHを導入した家づくりのスケジュールについて説明します。といっても、新築・リフォームともに基本的には一般的な住宅を建てるときと同じです。間取りや設備などの要望をまとめてから建築会社に依頼し、設計、施工、完成…といった流れで進みます。ここで一般的な住宅との大きな違いは、設計段階までにしっかり決めておかなければいけないことがたくさんあるということでしょう。
特に、補助金の申請を検討されている方は、間取りや建築面積、導入する設備など事細かに設計段階で決めておかなければいけません。なぜなら、原則として申請後の変更は認められないからです(省エネ効果がさらに高い設備や建材への変更であれば、申請変更は可能です)。
なぜ設計段階がそんなに重要なのか
ZEHとして認可されるには、導入する省エネ設備の効果、太陽光発電システムの発電量、さらには建物から外に逃げる熱量などのすべてを数値化し、その数値がZEHの基準内におさまっていることが条件となります。そしてその数値は、間取りや建築面積、導入する設備などがしっかり決まっていないと算出できません。
補助金の申請後、もし設計や設備を変えるとなれば、また一から計算しなおして再申請をする必要があります。それだけ手間もかかりますし、建築スケジュールが伸びたり追加の建築費用がかかったりすることもあります。また、補助金の申請期間は毎年決まっています。ZEHの条件を満たしていても申請期間を1日でも過ぎればアウトです。こうしたスケジュールも考慮しながら、設計段階までに仕様はきっちり決めておきましょう。
ZEH導入までに決めておくこと
設計段階(補助金の申請)までに決めておかなければいけないことを、具体的に挙げると、以下になります。
(1)導入する機器
- ソーラーパネル(太陽光発電システム)などの創エネ機器
- 断熱材
- 空調設備(エアコンも含む)
- 給湯設備
- 照明器具(LEDなど)
- HEMS…など。
(2)間取り・床面積
強化外皮基準(UA値)の算出に関係するため。
(3)窓・ドアの数や仕様
強化外皮基準(UA値)の算出に関係するため。